2013年11月4日月曜日

10日目②→11日目①@マレーシア マラッカ→知らない街 →クアラルンプール

飛びついた金網に指と足を引っ掛ける。うまく蹴り上げ2mある金網の上に足をかける。
金網のすぐ向こうにも100キロを超えるスピードで、車が走り抜けている。


脱北する人民は、こんな気持ちなのかな。

私は金網から一気に飛び降り、再びタイミングをうかがった。
車の途切れたタイミングで走る。そのまま一気に一番近いパーキングまで走り通した。

パーキングは、トイレだけの無人パーキング。止まれる台数もかなり限られている。。。
想像して欲しい、そんなマレー半島の三流パーキングの25時で乗れる見込みの低いバスを待つことを、、、

取り敢えず偶然にも止まっている三台に立て続けにアタック。

「ドゥーユーゴートゥークアラルンプール?」
『NO!』

勿論三連敗。


その後数台くるバスにもフられる。
というか、クアラルンプール行のバスは一体来るのだろうか。

普段の私なら凹んで、現実逃避にはいるのだが、今は違う!ルール無用の総合格闘技!
私は作戦変更を決意。


バスでなく止まっているマレー民間人車両を狙う!
英語で降り過ごして、高速の反対車線から来たことを私の語彙力で、説明するのは難しい。
そこで、「マイバスイズゴーアウェイ。アイムアローン」作戦に変更を決意。

私をおいて深夜バスが行って、一人取り残されてしまったという分かりやすい理由から、
バスの時より人々の食いつきは良い。
が、捕まらない。。。

しかともあれば、親身に聞いてくれる場合も、、、
何組聞いただろうか、かれこれ一時間は経とうという時、私はの心はそろそろ限界だった。
ネゴシエーションもなかなかうまくいかない。
このパーキングで夜を明かそうかなプランも視野にいれながら、地球帰還スペースシャトルを待った。
打つてなし、立ち尽くしてた。猿岩石先輩達の凄さが本当によくわかります



と、、、向こうで十分前に声をかけた男性が、友人らしき人と相談しているのがみえた。
こちらをチラチラみている。そして、来いと手招きをしている?ようにみえる。

これは!?

私は、彼らに近づき再度満面の悲壮感で、状況説明。

「マイバスイズゴーアウェイ。アイムアローン」作戦、、、成功!!!



しかしだ、、、彼らはクアラルンプールにはいかないらしい。
彼らの街に泊まって朝クアラルンプールに帰れと言っていた。

私はクアラルンプール、チャイナタウン!と押した!押し倒した!

これ以上謎の土地には行きたくない、金もかけたくない。

まぁいってみれば、ひどい交渉だ。笑笑。

私のことを一番本気で気にかけてくれた華奢な男は実は車の運転手ではなく、バイカーであった。
そして、その友人カップルを必死で説得してくれている。
喧嘩気味の口調で何だか言い合っている。

私には『俺、こいつをたすけてやりてーんだよ!』そう言っているように聞こえた。

取り敢えず車の後部座席をかたずけ、人一人はいるスペースを作り、車は発車した。

華奢な男のマッチョな友人の車はスポーツタイプの車で、ウーファーの効いたイケイケの車だった。
その車にはもう一人マッチョの彼女が乗っていた。彼女は見知らぬ外人を乗せたことに不満そうだった。

以下アフレコ。

彼女『なんで、こんなやつのせたのよー』
マッチョ[しらねーよー。華奢の奴がきかねーんだよ。こいつ助けるってさ。]
彼女『どこに降ろすのよ!だいたいクアラルンプール行かないのよ。明日も朝はやいんだしー』
マッチョ[うるせーな。だまってねてろ]



みたいな。。。
何を言っているかは定かではなかったが、彼女は始終きれていた。
ごめんなさい、こんな私のために。

車は拘束を2時間ほど走った。そして料金所を通って、開けた道で私を降ろした。
彼らはクアラルンプールではないものの、近場まできてくれたようだった。
ここからタクシーで帰れと言う。

正直この場所も高速の延長のような道で、決してタクシーがくるとは思えない。
でも、彼らには本当に感謝である。見知らぬ異国人を深夜に善意と正義感でここまで送り届けてくれたのだ

車をおりて、手をふりつづけていると
『情がわくじゃねーか!早くいけ!』と言わんばかりに手の甲突っぱねた。

見知らぬ異国人が困っていてもここまでできるかな、、、
うん、これからしよう、そう思った。本気で思った。

ヒッチハイク中後降ろされた道で撮れた唯一の写真。ひと気全くなし。



で、降ろされた時刻は午前3時、、、少し歩くとバス停と電車の駅があった。
私は蚊と戦うこと三時間、電車の始発を待った。

朝7時、いつものゲストハウスサブマリンに帰宅。
ルームメイトのイタリア人にバカにされながらベットに倒れこむ、、、

クアラルンプールからマラッカまでの通常移動時間3時間強をこの日私は11時間かけて帰宅、、、


マレーシアの深夜のハイウェイヒッチハイク
経験値★★★★☆
難易度★★★★★
目的地までの到着の可能性★☆☆☆☆

4 件のコメント:

  1. 聞くと大変ですねえ…
    私も、困ってる海外の人は極力助けようと思っています。向こうの人って、結構助けてくれるので恩返しです。
    そういう点オープンなのは本当良いなと思いますよ。

    しかしまあ
    高速の殺伐としてること…きつい体験ですねえ。

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    1. 高宮

      そうそう退廃的で、絶望的な道だったよ。

      まぁすべての道はローマに通ず!これは本当にあるね。

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  2. いや~大変な経験をしたね。深夜の高速で一人取り残されたら、たとえ日本であっても大変かもしれない。マレーシアだから大変だったというより、マレーシアだから無事クアラルンプールに帰れたという気もする。さらに言うと、ケータだから乗り過ごしたという気もするし、ケータだから無事帰れたという気もする。

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  3. ゆーや
    どもども、、、
    貪っていただけているようで!
    確かに夜だからこそ、ハイウェイだからこその悲壮感ってのは有るかもね。

    日本でやれって言われても絶対嫌だが

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